「フラッグフットしいひん?」
二つ返事で承諾した。
どうやら校内でフラッグフットのトーナメントがあるらしい。
ものすごいワクワクした。
久々のアメフト。たとえそれがフラッグフットでも関係ない。
さっそくdowntownのSports Authorityでシャツやパンツ、スパイクを買う。
準備よし。
いざ練習へ。
全体練習1日目。
リーダーは去年もリーグに参加していて、今回は優勝を狙っている。
みんなアメフト経験者で練習もスムーズにいく。
広がる芝生。
青空に放物線を描く楕円球。
全力疾走。
ものすごい懐かしかった。
久しぶりにプレーできて嬉しかった。
僕にとってアメフトは自分を支える基盤、原点である。
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僕は高校の時にアメフト部に入っていた。
僕がアメフト部に入る、と言った時は親戚・友人みんな唖然としていた。
不思議と迷いはなかった。
NFLを見ていて、こんなカッコいいスポーツは無いって思い始め、いつか自分もするんだ、って決めていたから。
けど、やっぱりキツかった。
まず体の線が細い。
スタミナもない。
防具を付けてヒットの練習しても、軽いからすぐ飛ばされる。
必死になって他の人に追い付こうとした。
周りにはやめていった選手もいた。
絶対にやめたくなかった。
中途半端なことはしたくなかった。
何かをやり遂げたかった。
仲間と一緒に「日本一」を取りたかった。
センスも大して無かった。
怪我もよくした。
練習もよく休んだ。
コーチからはしょっちゅう怒られた。
練習も辛かった。
逃げ出したいこともあった。
何回も歩いたけど、完走した。
この3年間は僕にとって、かけがえのない大きな大きな時間になった。
不思議なことに、現役の時は苦しい面ばかり見てきたのに、こうやって振り返ってみると、良い思い出ばかり甦ってくる。

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大学に入って何らかの形でアメフトに携わりたいと思っていた。
だけど、うちの大学にはアメフト部が無かった。
創部すればよかったな、と今更ながら後悔している。
だけど、アメフトの本場に来て、たとえそれがフラッグフットという形だとしても、僕は今アメフトに携わっている。
この再会に感謝。
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